破産手続き中の船井電機をめぐり、原田義昭元環境相(80)が破産決定の取り消しを求めている問題で、東京高裁が26日、原田氏の申し立てを却下したことが原田氏側への取材でわかった。原田氏は取材に「納得できない決定であり、さらに最高裁の判断をあおぐか検討したい」と話した。
原田氏は9月27日に同社の臨時株主総会が開かれ、代表取締役会長に就任したと主張していた。関係者によると、株主総会が開かれたとは認めがたく、就任に疑義があり、申し立てできる立場にないと判断された。
船井電機は、創業家系の一人が10月24日、取締役会の決議を経ない「準自己破産」を東京地裁に申し立て、破産手続きの開始が即日決定した。原田氏の申し立ては10月30日付で、「債務超過でも支払い不能でもない」などと訴えていた。